第86回日本プロゴルフ選手権大会

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第86回日本プロゴルフ選手権大会

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第78回(2010年)

日本オープン2勝に続き日本プロも制したメジャー男・42歳谷口徹

ベテラン谷口が激戦の末、勝利をつかむ!

ベテラン谷口が激戦の末、勝利をつかむ!

 

 第78回日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯は谷口徹(42)が通算10アンダー、270でタイトルを獲得した。メジャー2冠を達成した谷口は、これでツアー16勝目。生涯獲得賞金も12億円を突破。最後まで競いあった平塚哲二(39)は1打差の2位に終った。大会2連覇を目指した池田勇太(24)は71とスコアを落とし、通算1アンダーで9位に終わった。

 

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第1ラウンド

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 久保谷健一が5アンダー65で単独トップに立ち、1打差2位に片山晋呉、芹沢大介の二人がつけた。久保谷は「ショットはばらばらでなぜこんないいスコアになったか不思議だ。いいのはパットだけ」と首位に立ったとは思えないほど元気がなかった。オフシーズンにスイング改造を目指したのが裏目に出たと浮かぬ顔だった。しかし、ゴルフは好調なパットに支えられた。1番2メートルを入れ、7番は10メートル、14番、16番で4メートルをねじ込み、17番は再び8メートルのロングパットを入れ、ボギーなしの好スタートとなった。

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 日本プロ2年ぶり出場の片山の復活は日本ツアーにとって明るい材料だ。グリーンの大きなうねり、堅くしまりショットははねかえり、パットラインを狂わせる難コースだが意欲がかきたてられた。「久しぶりに戦う気持ちがでた」といった。5バーディー、1ボギー。「競技委員たちは10アンダーしか出ない難しいセッティングといっているが、それ以上のスコアをだしたいですね」―1年余にわたって意欲が出ない“燃え尽き症候群”に陥りくるしんだが、ようやく立ち直りのきっかけ。

 2連覇を狙う池田勇太は、インスタートの最終ホールとなった9番で3パットボギー、2アンダーの6位。怒り心頭でホールアウト後は言葉すくなめだったが、「2アンダースタートは悪くない、全力を尽くすだけ」といつまでも怒りが静まらないあたりにやる気がただよった。

 石川遼は1アンダー69の17位だった。インスタートの後半、1番から1メートルのパーパットをはずす3ボギー。しかし、この後4番からは中日クラウンズの58をよみがえらせた。4番140ヤードを1メートル、5番も1メートルにつけるバーディー、8番は3メートルをねじこみパープレー。最終ロングホールは2オンでバーディーと魅せた。

 「長崎のひとに自己紹介できた。ボギーをたたく石川遼もふくめて、がんばるところをお見せできたと思う」といった。

第2ラウンド

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  前日、3打差6位タイの平塚哲二(38)が、1イーグル5バーディー、1ボギーのベストスコア64で一気に単独首位に浮上した。2位は3打差、この日5バーディー、2ボギー、67の岩田寛。さらに1打差の通算4アンダーには片山晋呉ら3人。3アンダー6位タイには藤田寛之、谷口徹ら4人と大混戦となってきた。2連覇を目指す池田勇太は一つスコアを落とし、通算1アンダーで13位に後退。石川遼は3OB(プロ初)などショットが安定せず、プロ入り初のノーバーディで78。通算7オーバー、80位で日本プロはプロ入り以来3年連続で予選落ち。今季4試合で東建以来2度目の予選落ちとなった。通算4オーバー、55位までの60人が決勝ラウンドへ進出した。 09年新人戦優勝の塚田陽亮は8オーバー、09年プロテストトップ合格の笠原広規は10オーバーでともに予選落ちだった。

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 アジアンツアーにも出向いて地力をつけてきた平塚哲二が、難コースのパサージュ琴海でも単独首位に出てきた。前半は9番(パー5)でグリーン手前25ヤードからのチップインイーグルなど30。後半も、好天でスピードを増したグリーンを読みきってひとつ伸ばし、この日6アンダー。「1ホール1ホールを思い出せないくらい集中してやっていた。きのう悪かったドライバーが少しはよくなってきたけど、まだアプローチとパターでなんとかなっている。グリーンも時間とともに速くなって、最後の方はPS(ピッチングサンドウェッジ)で打っても10ヤード以上転がっていた。安心できないコースで、乗せる位置を考え考えやらんとダメ」と、トップに立ちながら慎重な話しっぷり。

 この平塚、昨年9試合に出てシード権を獲得したアジアンツアーに、今年も日本で試合のない春先から5試合に遠征。4月のマスターズと同じ週にはミャンマーオープンで初優勝。このほか3位が2度あるなど、現在アジアンツアー賞金ランキング5位につける実績を挙げている。

 「体は疲れるけど、僕はずっと試合をやっている方が調子がいい。これからも日本のオープンウィークなどにはどんどん出かけていきたい」と、意欲をみせている。ツアー仲間で初日トップの久保谷健一も3アンダーで6位タイと頑張っているが、昨年の中日クラウンズ以来のツアー6勝目に狙いが定まってきた。

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 “今年こそは”の期待がかかっていた石川遼がまた予選落ち。プロ入り以来3年連続で日本プロは決勝ラウンドに進めない相性の悪さだ。初日は6つのバーディー(5ボギー)で17位タイにつけていたのに、この日はプロ入り初めてのノーバーディー(アマ時代、07年のブリヂストンオープン2R以来)というありさま。3番では左ラフからの第2打を8Iで引っ掛けて左OB。13番(パー5)では3Wで2オンを狙った2打目が僅かに届かず谷に落ちてOB。打ち直しの2発目もバランスを崩して左の林へ突っ込み連続2OBの「8」。2週前の中日クラウンズ最終日に出した「58」より20打多い「78」で沈没した。

 「今日はティーショットが安定せず、ラフからグリーンを狙うことが多くなってしまった。ドライバーのスイングスピードやキレがなかった。13番は2オンを狙っていくしかない状況で、打ち急いでしまった。あれで集中力が途切れましたね。まだまだですね」

 大村湾の海沿いにレイアウトされた変化に富んだホールの連続で、ただ攻めればいいというのではなく、同じショットでもいろいろな打ち方も要求される。それに対応し切れなかった“若さ”があだになった。上下とも黒を貴重にしたウエアで肩を落とし、さすがにがっかりした表情。「日本プロ3年連続予選落ちですか? 特に気にしないです。毎年コースが変わる試合ですし、練習ラウンドも2、3回で対応しきれなかったかな。でもこれで課題も見つかった。それを糧にしてまた練習して上を目指します。長崎のギャラリーの皆さんの前で、土、日曜にプレーできなかったのは残念でが…」と、最後には気を取り直し悪びれずに語っていた。

第3ラウンド

風邪をおして「65」。首位に並んだ谷口徹

風邪をおして「65」。首位に並んだ谷口徹

 

 今季国内メジャーの第1戦、日本プロ日清カップ3日目は、前日6位の谷口徹が1イーグル、3バーディーのベストスコア65で通算8アンダーとし、前日首位、パープレーの平塚哲二とトップに並んだ。3打差の3位には、2つ伸ばした40歳の藤田寛之と1つ伸ばした片山晋呉が通算5アンダーでつけるなど“実力者”が上位にひしめく最終日決戦となった。大会2連覇を目指す池田勇太は4バーディー、3ボギーの69で通算2アンダー。13位から8位に順位を上げたが、首位とは6打差で苦しい最終日となった。丸山茂樹がホールアウト後、左手親指痛のため棄権した。

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 4番で6メートルを沈め、5番は3メートルの微妙なタッチで連続バーディー。これで勢いをつけたのか、続く6番(パー4)では87ヤードの2打目を、SWのバックスピンで直接カップに放り込んでイーグル。3ホールであっという間に4打差を縮めて首位平塚に1打差と迫った。アウトは31。インでも一つ沈めてノーボギー。「イーグルのときはちょっと弱いかなと思ったがピン奥に落ちてスピンしてくれた。2番の3メートルなどパーパットのピンチが2、3回あったけど、いい緊張感を最後まで保っていけた」と、日本オープンを2度制している谷口だけにメジャーへの心構えはしっかりしている。

 コースに入った日曜日から風邪で2日間寝込んだ。「熱はなかったけど、ひどい下痢でおじやばかり食べて元気なかったんだ。昨日になってやっと焼肉を食べて力が出てきたよ。点滴したかったけど、ドーピングにひっかかると思ってやめて、持っていた薬でしのいだ」と、意外な体調をもらした。名うての難コースで、細かいアンジュレーションと高速のグリーンも選手を悩ませているが、パットの名手・谷口らしい巧みなテクニックが生きている。「でも今週は僕らしくなくジャストタッチが多い。いつもの強気のパットが鳴りを潜めている。それと(カップの)下につけたいのに上にばかりついて神経使ったよ」。

 今年は親しい藤田寛之にならってドライバーを0.5インチ長い45インチを愛用。「いまのところバランスもいいしまずまず。いま45.5インチもテスト中」とか。風邪で体力が落ち「ベストコンデイションには程遠い」といいながらも、最終日また同組となった藤田寛之に「プレーオフ負けした(つるやの)リベンジをしたい」ときっぱり。最後には「主役がいなくなりびっくりしたよ。賞金王もちょっと自覚足りないね」と、予選落ちした石川遼への苦言も一言。久々“谷口節”がさえていた。

 

最終ラウンド

週初めから体調不調の中で戦った谷口

週初めから体調不調の中で戦った谷口

 

 今季国内メジャー第1戦、「日本プロ日清カップ」はベテラン谷口徹(42)が通算10アンダー、270でタイトルを獲得した。日本オープン(2勝)に続き、日本プロ初優勝でメジャー2冠を達成した谷口はツアー16勝目。生涯獲得賞金も12億円を突破した。平塚哲二と1位タイでスタートした谷口は2、3番の連続ボギーでいったん首位から落ちたが、その後5バーディー(1ボギー)と粘り抜き最終18番まで1打を争った平塚に68で競り勝った。来年からの5年シードも獲得した。単独2位は9アンダーで平塚。藤田寛之(40)が通算7アンダーで3位に入った。大会2連覇を目指した池田勇太は71とスコアを落とし、通算1アンダーで9位に終わった。

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 真夏のような強い夕日を受けた18番グリーン。1打リードの谷口は右約5メートル。入れればプレーオフの平塚は下約4メートル。ともに微妙なアンジュレーションのある難解なライン。まず谷口が外し、プレーオフを狙った平塚のバーディーパットも僅かに外れて、歓声とため息が複雑に交錯するフィナーレとなった。週の初めから風邪の下痢に悩まされて体調不調の中で戦った谷口は精魂尽き果てたようなホールアウトだった。

 「ホントに疲れました。平塚はもうちょっとやさしいかと思ったのにしぶとくて…」と苦笑いが出たが、逆転されたあとは「くらいついて最後までいけたらいい」と思いながら1ホール1ホールを粘り抜いたという。さすが百戦練磨の42歳。この春には若手選手らと宮崎合宿を積み、ただ打ち込むだけという練習ではなく、実戦を見据えて実のあるトレーニングに明け暮れた。「日本のコースは狭いから」と、ドライバーも目いっぱいに振る必要はないとしていたこれまでのゴルフから「今年は振ることに決めた」という谷口。石川遼ら生きのいい若手の台頭に刺激を受けての変身だった。ドライバーも0.5インチ長くして45インチを振り続ける。ゴルフに対する情熱をもう一度とり戻そうとする谷口が今年はいる。「一生のうちでは燃えられるのはそう長くはないのだからいまのうちにやっておかないと」と力を込めた。

 次のターゲットは全米オープンの日本予選(5月24日=武蔵・豊岡コース)だ。「今年の全米オープンはぺブルビーチだから一度は行ってみたいんだ。日本の枠が5人に増えたからチャンスはあるやろ」と、ここでも若い意欲をみなぎらせた。通算勝数も16とし「永久シード(25勝)まであと9勝と、一ケタのカウントダウンに入ったからね。やるからにはこのシードももらっておきたい」。

 石川遼が予選落ちでいなくなり「ギャラリーが半減するんじゃないかと心配したけど、大勢の人がきてくれてよかった。男子ツアーも遼クンだけでないのが分かった。それがうれしかった」と、3、4日目もそれぞれ1万人を超え、4日間累計35,132人が集まった今年の日本プロを振り返った。日清カップヌードル杯という初めての冠スポンサーのついた日本プロも、ベテラン達の大活躍で大成功での幕となった。

 

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