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2019 マルハンカップ 太平洋クラブシニア

〔マルハン太平洋シニア・1R〕交通事故のアクシデントから満身創痍で挑む大山が3位タイ


  嬉しいです! 5バーディー・2ボギー69でホールアウトした大山健(56)は、何度この言葉を口にしただろう。3アンダー・3位タイの順位を知り、まずは「明日(最終日)は、ようやくアウトコースからスタート出来そうですね。嬉しいな」と目を輝かせた。

 

 今季はファイナルQT7位に入り、シニアツアーに参戦している。無シード選手であることや様々な偶然も重なって、ここまで8試合終了時点で、まだ一度もアウトコースからスタートしていなかったのだ。予選ラウンドはインコース、スコアを出せないと決勝ラウンドは通称「裏街道」と呼ばれるインコーススタートとなる。

 

「開幕戦以来、60台のスコアなんてマークしたことはありませんでしたから、当然と言えば当然ですが、今日はようやく今季自己ベストが出せた。69はファイナルQT最終日以来なんです。だから本当に嬉しいです」。

 

 

 およそ1年前の8月下旬に、大山は反対車線からはみ出して来た軽自動車に正面衝突され、全身打撲のケガを負った。幸い入院はせずに済んだものの、事故から2カ月はクラブを握れなかった。シニアツアーを欠場し続け、最終戦の1戦前の試合に無理を押して出場している。QT受験のために試合感を取り戻したい一心からの出場だったのだ。71・76・78の通算9オーバー・49位タイ。12月の1次QTでは最終日最終ホールでのチップインで首の皮ひとつ繋がり、翌19年3月のファイナルQTに進出。「75・70とスコアを縮められ、最終日には69のスコアをマーク出来て7位に食い込めたのです。ホント、それ以来、しかも試合では今季初の69。嬉しいの言葉以外に見つかりません」。大山は宝くじが当たったような喜びようだ。

 

 

 

 交通事故のケガからの復帰を目指し、リハビリの筋力トレーニングを始めた。「筋力アップして飛距離が伸びました。それでいい気になり、クラブを振り回し続けていたので好スコアは出せませんでした。毎ラウンド・インコーススタートになって当然ですよね」。 

 

 

 その反動が体に跳ね返って来た。1カ月前には左膝痛を患い、歩けなくなった。それが治まった途端、今度が右肘痛に襲われる。「ケガや痛みとは無縁だっただけに、満身創痍これがシニアなんだと感じました」。体に痛みを覚えたことで、ゴルフの組み立て方を見直し、飛距離を求めることを捨て、ポジショニングを優先させ、ようやく60台スコアをマークできたのが、この日のラウンドだ。首位と2打差で迎える明日の最終日。「(優勝チャンスの)こんな好位置で迎えるなんて記憶にありません。どんな結果になるかではなく、自分がどうなるのかを楽しみにプレーします。こんな嬉しいことはありません」。

 

 

 全身打撲から満身創痍を経て得た初Vチャンス。1年前の「地獄」から「天国」へ。勝利の喜びを全身で浴びられたなら最高だ。

 

 

 

 

(PGAオフィシャルライター 伝昌夫)