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2018 第7回PGAティーチングプログランドシニア選手権大会

<TCPグランドシニア選手権・FR>西川先生が念願のティーチングプロタイトル奪取!ガマンと感謝を忘れず


「第7回PGAティーチングプログランドシニア選手権大会」の最終ラウンド。5アンダー首位スタートの西川貴祥(69・TP-A)が、6バーディー3ボギーとスコアを3つ伸ばしているときに、大会3連覇がかかる伊藤正己(62・TP-A)が68ストロークと猛追。あわや逆転かと思える展開の中で、伊藤は結局1打及ばずで、西川が大会初優勝を飾った。西川は、2015年関西グランドシニア以来の優勝。この大会で念願の初優勝を飾った。3アンダーの3位タイには、山田桂三(67・TP-A)と菊一利彦(69・TP-A)が入った。

 

 実は、西川は長年に渡り「専門指導委員」として20年以上、PGAのゴルフ理論を伝え続けてきた「西川先生」なのである。「ティーチングプロ選手権」のタイトルをようやく手に入れた西川は、「これでようやく全国にいるティーチングプロ会員の方々の、期待に応えられたかもしれませんね。粉骨砕身して、ようやく勝つことでができましたよ」と、ほっと胸を撫で下ろした。

 

 最終ラウンドは、尊敬しあう仲のいいプロたちと同組で戦った。大会3連覇を狙う伊藤正己、ティーチングシニア選手権歴代チャンピオンの小林浩二、新宝塚で行われたPGAグランド競技で勝っている菊一利彦の3人が、西川との2打差を必死に追いかけてくるので、なにがなんでも逃げ切らねばならなかった。

 1番パー5のスタートホールで西川はバーディーを獲ったが、2番でボギー。毎ホールかかる守りのプレッシャー、そして勝ちたいという気持ちが交錯する。西川は、今年何試合か優勝争いを経験した上で「いい流れの波が絶対くる」と信じ、そのときが来るのをじっと待った。前半9ホールでは、2バーディー・2ボギーの36。他の選手がスコアを伸ばしていても、決して動じなかった。

 

 後半10番では、1メートルのパーパットを外し痛恨のボギー。次のホールに向かう間、胸に手を置いて気持ちをじっと落ち着かせた。「これからバーディー、バーディー」と自分に念じ、勝つためのイメージを信じた。すると、12番ホールで4メートルくらいのバーディーパットを決め、そこから3連続で入りだしたのだ。カップの真ん中から決めたわけではない。カップの縁からコロンと入る、紙一重のバーディーパットだった。「あの3連続は、完全に念じました。自分の思いをカップに届かせた『念力』でした」と振り返った。

 


 

 一方、同組のライバル伊藤が、13番ホールで8メートルのバーディパットを沈めると、15番では2メートル、17番では4メートルと、渾身こめて長めのバーディパットを決め、この時点で4つスコアを伸ばしていた。最終ホールを迎え、伊藤と西川の差は、1打差の西川リード。伊藤の猛追を振り切るしかない西川は、ティーショットは3番ウッドでフェアウェイ真ん中、残りの150ヤードを7番アイアンでピンを狙い、4メートル半につけた。伊藤はさらにその内側につけて、3メートルの距離を残した。

 西川のバーディーパットはカップを軽く外したが、お先に決めてパーでフィニッシュ。バーディー狙いしかない伊藤は、強めのパッティングをするも、プレッシャーからか、力が入り外れてしまった。その瞬間に西川の優勝が決定した。

 

 「後半は、シニアツアー現役の伊藤プロとの一騎打ちでした。それはもう、人生でもトップクラスのレベルの高い勝負となりました。伊藤プロは、魂がこもったパッティングで、長いバーディーパットをバンバン沈めてきた。そんなシーンを目の当たりにしても動揺しないような、たくさんの経験があってこそ、じっと我慢もできたし、最後まで集中して自分のゴルフで通せた。ようやく結果も付いてきたように感じています」。西川は、この日のラウンドを振り返り、言葉をかみ締めるように、じっくりとそのシーンを話してくれた。杉原輝雄プロがよく口にしていたという「ゴルフと書いて、ガマンと読む」は、まさにこの日のプレーで生かされた。「ガマンする長い時間を越えると、ツキもやってくる。そのツキは公平に訪れる。だから、ピンチをどれだけガマンしてしのぐかが、試されるのです。いい流れの波もあれば、悪い流れもある。それは経験で知っています。今日は、今年たくさん得た優勝争いの経験から、いい結果が出せましたが、良いことも、悪いことも周りに伝え続けることが、プロとして大事な務めだと思うのです」と、冷静に分析する。

 

 今年、何度か優勝争いをしていた西川は、「勝つのは難しいです。運もつかまないとだめ。ゴルフは急に上手くならない。だから努力を続けると、今回みたいにようやく開花することがある。技術面も磨かれ、経験値も上がり、また次の大きな目標を見つけるの繰り返しです。勝つ経験があると、次の勝つイメージに容易につながる。いいイメージを持っているプロゴルファーは、周りに元気を与えるんです。お客さんとのレッスンにも、いい影響を与えてくれます。そうして、プロゴルファーのみなさんにはゴルフのいい環境を、自ら切り開いてほしいのです」と、語りかける。

 

 ティーチイングプロを教える専門指導員として、西川はこれまで20年以上携わり、育ててきたティーチングプロは、基本ゴルフ教本を通じ、1500人を超える。西川先生は、大勢のティーチングプロに向けメッセージを送った。「レベルの高いゴルフを、技術を、日々探求してほしい。そうして得られた情報は、どんどん発信してください。自分のゴルフパフォーマンスにも反映されますから」。そして、最後に「ゴルフができることに『感謝』すること。『健康』でいることを忘れないでください。そうすれば、自然とお客さんも増えてきますよ」と話すと、少年のような笑顔をみせてくれた。

 優勝おめでとうございます、西川先生!