第58回日本プロゴルフシニア選手権大会 住友商事・サミットカップ

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第54回(2015年)

室田淳が完全優勝で、日本プロシニア4勝目を飾る!

キングオブシニア室田淳がシニア通算15勝目

キングオブシニア室田淳がシニア通算15勝目

 

「第54回日本プロゴルフシニア選手権大会住友商事・サミットカップ」は、最終日に首位スタートの室田淳(60)が、さらにスコアを4つ伸ばし、通算16アンダーで、初日からの首位を守り抜き、完全優勝を飾った。プロシニアは4勝目、シニア通算15勝目となった。

 

2015年の大会成績はコチラ>>

第1ラウンド

好調の崎山武志が首位タイ発進

好調の崎山武志が首位タイ発進

 

 今季4勝と好調の崎山武志(52)が、大会4勝目を狙う室田淳(60)、ブーンチュ・ルアンキット(59=タイ)とともに4アンダー68で首位に立った。台風23号の影響で強風が選手たちを苦しめたが、崎山は4バーディーのボギーなしと安定したプレーをみせた。ここ2年プレーオフ負けを喫している室田もボギーなしとコースとの相性のよさをみせた。1打差で東聡(54)、白浜育男(56)、大山健(52)、グレゴリー・マイヤー(54)が続いている。左ひざのけがに苦しんできた中嶋常幸(60)が2アンダー8位と好位置につけた。

◇   ◇   ◇

 この大会に「今季」の全精力を傾ける選手たちがいる。

 今季2試合目の大山健(52)が3アンダーで4位発進した。「飛ばないし、寄らないし、入らない。そんなゴルフなんで、こんな上位に来られるとは思っていなかった。あまり欲がないのがよかったのかも」と笑った。強風の中、ボギーなしで回った。インスタートの18番パーでセカンドをグリーンオーバーしたが、2メートルにつけるバーディーなど、バーディーを3つ取った。なにより、グリーンを外してもパーでしのいだ。前半は14番から4ホール連続、後半は3ホールの計7ホールで1パットのパー。「風の計算が難しくて外すことが多かった。特に、5、6番のパーが大きかったと思います。それが7番のバーディーにつながった」と振り返った。

 今季のQT(予選会)で67位と振るわなかった。今年は5月のKYORAKUで47位になったが、試合はそれ以来2試合目。北海道・札幌市の出身で「北海道の芝でゴルフをしているので、たまに来ても本州の高麗芝の感じがつかめなくて」という。ゴルフは12歳から始めたが、ジュニアの環境はいまのように整っていなかった。進学校の札幌南高から「ゴルフをやるなら日大だと思って」と進学したが、当時は70台がやっとのレベルですぐにやめ、北海道・旭川で研修生になった。2つのゴルフ場を経て、30歳のときにプロテストに合格。2000年に地元でのレギュラーツアー、サンクロレラで3位に食い込んで話題になったが、それが最高成績。シニアでもまだ結果が出ておらず、今季はこれが最後の試合かもしれない。「できればいいところで回りたいです。まずは予選を通って」と、無欲を強調した。

 久古(きゅうこ)千昭(50)は、この大会がシニアデビュー戦。2アンダー8位につけた。デビュー初日にアンダーパーをマークしたが「とにかく、緊張して手が震えた。テンパリました。最後のレギュラーの試合が10年ぐらい前。ブランクが長すぎて。先にボギーが出ると思っていました」と笑った。予想通り、インスタートで11番のボギーが先行した。17番でも。落ち着いたのは18番パー5だった。6メートルに2オン。シニア初バーディーを奪った。後半は3つのバーディー。「楽しかったです」と、また笑った。

 187センチ、89キロと立派な体格。千葉・成田北高時代はバレーボールでセンターを務めた。実家が不動産業で、24歳のときに継いだ。「当時はバブル期で、お得意さんとのゴルフコンペの誘いが多くて」とゴルフを始めてはまった。27歳で社長を辞めて研修生に。31歳でプロテストに合格した。レギュラーツアーでの実績はないが「2000年の日本プロ初日に3位だったので、金屏風の前でインタビューを受けたことがあります」と、脚光を浴びたこともあった。当時は300ヤード以上飛ばし「一緒に回っている人に負けたことはなかった」といい、今も280ヤードは飛ぶ。QT64位でこの試合がデビュー年最後の試合になるかもしれない。「明日も楽しくやりたい」と笑顔で意気込んだ。

 杉原敏一(51)が悔しがりながらも、ちょっと満足げに上がってきた。2アンダー8位。風がさらに強くなった午後からの組では最高だった。「最後(9番)が残念でした。このぐらい(80センチ)のバーディーパットを外してしまって」という。インスタートの12番でバーディーが先行し、14番で落としたが16番から3連続バーディー。一時4アンダーに延ばしたが「風が強くて特にフォローで間違ってしまって」と終盤2つのボギーをたたいたが、手ごたえは感じた。

 昨年のシニアデビュー戦でいきなり2位になったが、シード権を目前にして失速。「スイングがバラバラになってしまって。あおるように打っていた。やっと去年のいいときの戻ってきたんです」という。この大会も「ハンディ28ぐらいのゴルフだったんで、80打つのは覚悟してたんですけど」と、思わぬ結果? になったのがうれしい。QT68位で今季はこれが最後かもしれない。「あとは予選会系の試合しかないんです。去年から予選会イップスで(笑)なかなか本戦に出られない」という。大会の優勝賞金は1000万円。「取れたら最高です(笑)。まず予選通らないとですね」。父の故杉原輝雄氏が3度名前を刻んだトロフィーに自分の名前も刻むのが、大きな夢だ。

第2ラウンド

2年連続プレーオフ負けの室田淳が悔しさを晴らす!

2年連続プレーオフ負けの室田淳が悔しさを晴らす!

 

 大会4勝目を目指す室田淳(60)が通算7アンダー137で首位に立った。インスタートでボギーが先行したが、以後4バーディーを奪い、69でスコアを伸ばした。ここ2年連続プレーオフ負けを喫している悔しさを晴らすチャンスが来た。白浜育男(56)と大山健(52)が2打差2位で追走する。昨年覇者の尾崎直道(59)が通算4アンダーの4位に浮上してきた。優勝候補の崎山武志(52)はショットに苦しみながらも通算3アンダー7位に踏みとどまっている。

◇   ◇   ◇

 やっぱりこの人が来た。室田が今年も首位に来た。

 「ショットもパットもあまりよくないね。ショットはドライバーもアイアンも勝負にならない。ラインが読めなくて、なかなかうまくいかないと首をひねるばかりだよ」。この日69。どうやら納得できないプレーだったようだ。インスタートで11番のボギーが先行。15番で第2打残り140ヤードから1メートル強につけるバーディーで取り戻した。16番でも1・5メートルにつける連続バーディー。すぐにスコアを伸ばし始める。18番パー5で第2打をグリーン右のバンカーにいれたが、そこから1・5メートルにつけ、アウトに折り返して1番パー5でも第2打でグリーン手前に運びOKにつける連続バーディー。チャンスを確実のものにした。7アンダーで抜け出した後、伸ばせなかったことで、フラストレーションがたまったのかもしれない。

 サミットGCが会場となって3年目。過去2回とも、プレーオフで敗れている。「今年もプレーオフに入り込めるようにやります」と言ったのが前日ホールアウト後。裏を返せば、自信とも読める。「今年のオレは、ファンケルに勝って終了。優勝はみんなで順番にいこうよ。1人で4勝しちゃだめだよ」と、一緒に行動している後輩の崎山を茶化すのは、余裕ともとれる。2打差の白浜、4打差の崎山に「上が室田さんだから」といわせるところも、強さを認められているから。「ドライバーからアイアン、すべて練習だね。明日に向けてしっかり整えてくるよ。まだ2日あるし」。エンジンがかかってきたようだ。

 この人も来た。昨年覇者の尾崎直が3打差4位に来た。

 「きょう、オレいくつだった?」。スコアカードを提出して出てきたときの第一声。「2アンダー? うん、4アンダーか」。3バーディー、1ボギーの70だったが、自分のスコアを気にしていない。それでも、優勝争いに近づいたことは知っている。「そのスコア、頑張ったと思うよ。昨日、今日と33パットだったし。みんなグリーン上で苦労しているんだろうけど、思ったほど入らないね」と、首をひねる。腰痛に悩まされ、背中がバリバリだという中で「もう腰がどうなってもいいと思っている」というほど、この大会に気持ちを込めている。「今年は調子がよくないけど、1つぐらい頑張ろうと言い聞かせてやっているから」だという。昨年覇者の意地がみえる。

 室田と同組で予選2日間を回った。「室田さんは堅ーい、安定したゴルフをする。ミスがない試合巧者な訳で、でもこっちはこっちで頑張り続けるしかないよね。スコアのことは気にしてもしようがない」。終始、背中を伸ばしながら話している。体はかなりきつそうだ。「でも痛いからってドライバーを合わせてたらだめだって分かったよ。振り切るほうがいい。頑張ってゴルフした方が楽しいってわかった」。この大会、やはりこの人にとっては「カンフル剤」になるようだ。

 この人は戸惑っていた。2打差2位につけた大山は身の置き所に困っていた。

 「こんな上位でやると思っていなかったので。明日は室田さんと白浜さんと回るのでしょうか。ギャラリーも多いんでしょうし」。シニアツアーではもちろん初めての最終組。「練習もあまりしていなくて、芝にも慣れていなくて、調子も悪くて。自分に期待していなかったのがよかったんでしょうか。ミスの許容範囲が広いんで」と、上位進出の要因を考えた。流れのいいゴルフが続いている。1番でバーディースタート後、4番でボギーがきたが、5番で4メートルを入れて取り返す。折り返して10番で12メートルを入れてバーディーを取り、11番でボギーにしたが、12番で3メートルを入れて取り返した。終わってみれば、2つ貯金が増えていた。

 レギュラーでも、シニアでも実績がない。「予選通過が目標だったんで、明日からは欲が出てしまうのをいかに抑えるか。いままで、大会で優勝争いした時はことごとく、いい結果になっていないんです。メンタルをどうするか。明日、実験できる」と、少し他人事のように思わないと、今の状況を受け入れられないようだ。第3日、どんな作戦でいく?「……。今晩考えてきます」。表情がすでに緊張していた。

 本命、対抗、そして大穴。おもしろくなりそうだ。

第3ラウンド

室田さん対みんな、と腕を撫す奥田靖己

室田さん対みんな、と腕を撫す奥田靖己

 

 室田淳(60)が通算12アンダー204にスコアを伸ばして首位を守った。16番で3メートル、18番パー5では2オンでバーディーを奪うなど終盤伸ばして、大会4勝目に向けて足場を固めた。昨年覇者の尾崎直道(59)が同じく5つスコアを伸ばして通算9アンダーとし、奥田靖己(55)とともに2位につけている。8アンダー64で回った田中泰二郎(52)が通算7アンダーで31位から5位に急上昇した。今季4勝の崎山武志(52)は通算6アンダーで11位と逆転に望みをつなげる位置に踏みとどまっている。

◇   ◇   ◇

 「室田さん対みんな、やな」。奥田がつぶやいた。

 曇天、ほぼ無風。前夜水をまいたグリーンは予選2日間とは打って変わって、軟らかく、ボールが止まる。絶好の条件で、前年までの「バーディー合戦」が再開した。優勝圏内の選手たちがスタートからバーディーをどんどん取っていく。

 そんな中で、まずリーダーボードを駆け上がったのが田中泰二郎だった。「一番びっくりしているのは本人。長くやっていたらこんなことも1回ぐらいあっていいかな」という8アンダー64で、前日1オーバー31位から一気に通算7アンダーに急上昇した。アウトを4バーディーで折り返し、インに入って10番で8メートルのバーディーパットを「打ちすぎて、カップに当たれ、と思ったら真ん中からゴツンと入った。大きなラックを感じた」という。最終18番ではグリーン右から3打目のアプローチをピタリと寄せてこの日8つ目のバーディーで締めくくった。「こんなスコアだったしギャラリーも見ていたし、変なことやると格好悪いと思って大緊張でした」と、笑顔が多少引きつっていた。

 一昨年シニア入り後、ほとんど成績を残してこられなかった。今季も3試合は50~60位台。首をかしげてホールアウトのシーンばかりだったが、きょうは「プロ最少スコアだね」と胸を張れた。尾崎健夫に「人生最後みたいだな」とからかわれ、「みんなから『どうしちゃったの』メールが鳴りっ放し」と苦笑いしながらも「今日は何でも受け入れます」。青木功門下で「今日はこれ着てるんです」と、セーターをめくって青木からもらった「お下がり」のシャツを見せた。口では「2日続けてこんなスコアが出るわけがないでしょ」といいながらも「最終日のためにもう1枚、青木さんの赤いウエアを取ってあるんで」と、2日連続の爆発を思い描く。

 早い組での田中のビッグスコアに刺激されたように、室田を追いかけて下位から伸ばす選手が続出した。その中で、6バーディー、ボギーなしの66をマークして3打差2位につけた奥田は「最後(18番)がとれなかったのが残念やね」と、2オンを狙った第2打が力みすぎて左に引っ掛けてパーに終わったことを悔やんだ。この日は「感覚でやるようにした」と、ヤーデージブックは持たず、ピンプレースも「見なくていいぐらい」でプレーしたという。

 夏場から不整脈に悩まされ、今季の優勝争いは初めて。「やっと体調もよくなってきました」と、体に自信が出てきた。「明日もフィーリングゴルフやね。室田さんがスコアを落とすことは珍しい。感覚でゴルフをやり遂げたい。室田さん対みんな、やね」と、鉄人に挑む。

 「疲れたなあ」というのは同じく2位に上がった尾崎直。3番でフェアウエーバンカーからミスをしてボギーが先行したが、ここで落ちていく訳にはいかない。以後、6バーディーを奪って、室田に食らいついた。「いっぱい、いっぱいのゴルフだったよ。一生懸命やればいい、それだけだね。こんなのはそんなに続けられないよ」という。それでも踏ん張れたのは、この大会は前年覇者という肩書き、公式戦という燃える要素もあるが、何よりこれまでふがいなかった自分を鼓舞するための試合でもあるからだ。昨年に続いて最終組で室田と戦う。「室田さんは12アンダーにするでしょ。明日は一生懸命だけじゃ、だめだね。スコアを意識してプレーしないといけないね。それと、運がいるなあ」と、口元を引き締めた。

 室田が5つスコアを伸ばして、後続を突き放しにかかった3日目。さすがの集中力で確かに抜け出しはした。それでも、3打差の2人に加え、8アンダー、7アンダーに7人いる。今季絶好調の崎山も6打差ながらもちろんあきらめていない。最終日は雨の予報。「前年優勝者(尾崎直)はしぶといからね。こっちもしぶとくやりますよ」。室田も受けて立つ構えだ。

最終ラウンド

隙を見せないゴルフで“3度目の正直”を果たした室田淳

隙を見せないゴルフで“3度目の正直”を果たした室田淳

 

 室田淳(60)が第1ラウンドからの首位を守る完全優勝で「シニアプロ日本一」となり、今季3勝目、ツアー通算15勝目を飾った。15番で5メートルのバーディーパットを決めて勝利を確信。通算16アンダー272で2年連続プレーオフ負けの雪辱を果たすとともに、この大会4勝目で戸田藤一郎の6勝に次ぐ歴代2位になった。賞金ランクではトップの崎山武志(52)に約750万円差に迫った。白浜育男(56)が3打差2位に食い込み、この日66で回った杉原敏一(51)が3位に入った。

◇   ◇   ◇

 「3度目の正直」か、「2度あることは3度ある」か。

 歴戦の「鉄人」でも、ここ2年連続プレーオフ負けをしていることが気になった。スタート前に「気持ちが2つに分かれていて、緊張した」という。奥田靖己、尾崎直道に3打差首位で迎えた最終日。気をつけたのは「3打差あったので、1番でボギーをたたかないこと。ボギーにしたら、2人に隙を見せることになるから」と振り返った。1番は第3打で手前6メートルに乗せた。3人ともパー。室田にとっては上々の滑り出しになった。

 「今日の最終組はパットが3人とも入らなかったなあ」というように、尾崎直は2、3番でカラーから1メートル前後に寄せながら外して連続ボギーとして早々と脱落。奥田は5番で2メートルがようやく入ったが、5、6メートルのチャンスをことごとく外す。室田も4番で入れたが、チャンスをものにできないうちに、7番で「あれはシャンクだよな。絶好の位置で、よしと思ったらさ」と、左奥のピンに右の端に乗り、30メートル近いパットを4メートルショートして3パット。それでも8番で奥2メートルにつけてすぐに取り返して、同組のライバルに隙をみせなかった。

 奥田が「室田さん対みんな」と称した最終日。

 「こっちが伸びないと、やはり下から来る」と室田もいうように、最終組がもたついているうちに、下位からチャージをかけてきた選手たちがいた。白浜が11番までに5つスコアを伸ばして通算12アンダーに。一時は室田に2打差に迫った。悪夢の出来事は14番。50センチのパーパットで「球を置くときうまく置けなかったんだけど、この距離だし気にしないで打ったら、あれって。小さな穴があったみたいだった。失敗」と、外して後退。気持ちを引きずったのか、15番では右の林に打ち込んで連続ボギーで失速した。上がり3連続バーディーで2位フィニッシュも「最後は怒りの3連続。相手は横綱だし、自分が行かないといけない、印象に残してもらえるようにやったけどね。流れを切るようなもったいないプレーは反省だね」と、振り返った。

 杉原敏一は5~6メートルのパットを次々と放り込んで、16番で12アンダーまで伸ばした。「後ろから見てたら、ポンポン入れる。奥田に分けてやりたかったね」と室田は振り返る。ただ気持ちには余裕があった。15番で手前5メートルのチャンス。「ここで15アンダーにすれば、追いかけている選手はもう追いつかないと思って2位を確保しようと思うはず」。軽いフックラインをストレート気味に薄く打って沈めた。このパットで優勝を確信したという。

 最終組、敗者の弁。

 奥田 前半、パットが入らんかったね。室田さんを追い込まんといかんのに。もう少しいい勝負をしたかったですわ。室田さんにも「あそこで入っていたら展開が変わった」という感じで言われましたわ。室田さんはさすがに勝負どころできっちり取ってきますよ。気持ちが入っていた。自分の中で勝負しているのが分かりました。

 尾崎直 なんか、引導渡されたなあ。全部、勝ってないもんなあ。こっちは感性がなくなっている。アプローチ、パットでイメージが消えてしまっているのに、室田さんは手が死んでいない。どうしようもないな。

 「3度目の正直」になった瞬間だった。

 この大会では戸田藤一郎の6勝に次ぐ4勝目で、単独2位(3位は杉原輝雄3勝)になった。それでも、本人は辛い。点数を聞かれて「ショットが悪かったね。50点」。72ホールでボギーは3つだったのには「悪いなりに」満足している。7月に還暦を迎えた。鉄人にも悩みはある。「同じクラブを持っても、同じスイングができない、同じ距離を打てない。年です。自分が情けなくなる」という。ただ「ここ数年は、ミスショットを許せるようになった。それまでは自分を責めていたが、今は許している」という。それがアンダーパーで回る、ボギーをたたかない秘訣なのだという。

 賞金ランクでは、トップ崎山に約750万円差に迫った。「あと4試合。(1試合は)勝たないといけない数字だね。1、2度チャンスがあれば、と思ってやります」と、逆転賞金王も視野に入ってきた。優勝副賞は、みんながうらやましがった「本まぐろ1本解体ショー」。2012年に優勝したときにももらった。「冬にコンペをしてやってもらった。270キロのマグロを持ってきてくれたけど、ものすごい量だよ。4000人分だって。来年この大会でやってもらって、ギャラリーに配ろうかなと、倉本会長とも話したよ」と、笑った。

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