第58回日本プロゴルフシニア選手権大会 住友商事・サミットカップ

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第57回(2018年)

米山剛が通算21アンダーで、日本プロシニア初優勝!シニア3勝目

日本プロシニア最少スコアタイ記録で初優勝を果たした米山剛

日本プロシニア最少スコアタイ記録で初優勝を果たした米山剛

 

「第57回日本プロゴルフシニア選手権大会 住友商事・サミットカップ」は、米山剛(53)が2日目からの首位をキープし、通算21アンダーをマークして2位に4打差をつけての圧勝。日本プロシニア初優勝を果たし、シニアツアー通算3勝目を飾った。なお、21アンダーは優勝者の最少スコアタイ記録。通算17アンダーの2位タイには、タワン・ウィラチャン(51)と鈴木亨(52)が入った。

 

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第1ラウンド

得意のドライバーを武器にコース攻略!5アンダー廣田が単独首位

得意のドライバーを武器にコース攻略!5アンダー廣田が単独首位

 

 廣田恭司(52)が「ノーベル賞」効果?!で、5アンダー67をマークして、自身ツアー初の首位発進した。

「アプローチが苦手なんで、なんとかグリーンをとらえようと思ってやってきました。ショットがいいわけではないんですが、グリーンを外したのは2つだけだったと思います」と振り返る。この日は6バーディー、1ボギー。内容は「全く覚えていないんです。いいスコアだとは思ったんですけど。バーディーは6個取ってますか? 過去のことは忘れることにしているので、その癖がついてしまって。はい終わり、はい終わりって」と照れ笑いを浮かべる。唯一思い出したバーディーは9番パー5で10メートルに2オンしたものだった。

 プロ野球巨人でリリーフエースとして活躍した廣田浩章の弟で、自身も野球をやっていた。山口・萩商時代は外野手で公式戦24本塁打を放ち、ドラフトにかかるところまで行ったが「前日2球団から電話をいただいたのですが、お断りしました」と、社会人野球の協和発酵に進んだ。1991年、25歳の時に山口・下関CCで行われた日本オープンを見に行き「中嶋(常幸)さんの優勝をみてから、野球ではやり残したことがあるかなと。それでゴルフを始めようと思った」という。

 2001年にプロテストに合格したが、レギュラーツアーでは成績を残せなかった。シニア入りした16年の最終予選会では2日目途中で肋骨を骨折し、88位に終わってツアー出場を絶たれた。17年は31位でツアーデビューはしたが、5試合出場で賞金ランク72位だった。18年は最終予選会35位でこれまで2試合に出場。日本シニアオープンでは6位に入り「自信になった。ゴルフが上達している最中だと思う」という。

 廣田は京都GCでレッスンをしている。このコースには、ゴルフ好きで知られ、18年のノーベル医学・生理学賞を受賞した本庶佑・京大特別教授もゴルフを楽しんでいるという。「本庶さんには数回お会いしたことがあり、ノーベル賞受賞の嬉しいニュースが、自分のプレーにもいい流れがきているのかな」と、笑った。

 ドライバーには自信がある。飛距離は280ヤードだが「好きなクラブなんで、短く持って250ヤード打つとかやってます」という。多くの選手が、例年よりラフが深く、強いコースの攻略ポイントに挙げるのが「フェアウエーキープ」。得意のドライバーで、やり残したことを埋めるチャンスをつかみたい。

第2ラウンド

優勝確率70%と断言するマークセンは9アンダー首位に並んだ

優勝確率70%と断言するマークセンは9アンダー首位に並んだ

 

 プラヤド・マークセン(52=タイ)が6アンダー66で回り、通算9アンダーで「定位置」の首位に並んだ。

「今日はパッティングが全然だめだった」といい、2、3、4番で連続して1メートル強を外した。12番でも1メートル、15番では1.5メートルを外したことを悔やんだ。それほどチャンスを外しながらも6バーディー、ボギーなし。理由は「ドライバーがOK」というように、フェアウエーをとらえ続けた。「飛び過ぎて突き抜けることがあるから」と、5番ウッドを入れたが、それを使った14番だけ左ラフに行ってしまったという。

 この大会で優勝すれば、賞金ランキング2位のグレゴリー・マイヤーの順位(単独2位以上)次第で、6試合を残して早々と賞金王が決定する。本人曰く、優勝確率は「70%」と宣言した。「パー5のホールで12番を除いて2オンできるのが強みです」と飛距離のアドバンテージを挙げた。では不安な30%は?「パッティング次第」と、この日も外したショートパット。3日目、マークセン自身がいう優勝確率がさらに上がらないように、上位選手は奮起が必要だ。

第3ラウンド

自分のペースを守って挑む最終ラウンド!米山が日本タイトルに王手

自分のペースを守って挑む最終ラウンド!米山が日本タイトルに王手

 

 通算15アンダーで首位に立った米山剛(53)は「出来過ぎ。ホント、出来過ぎでした」とニコニコした。「昨日(66)も今日(66)も、やばいぐらいパットが入った。やっぱり(3メートル前後の)入れごろ、外しごろのが入らないといいスコアにならないってことですね」。昨日も今日も、その距離が面白いように決まった。

 流れを引き寄せたのが序盤、2番で30センチにつける会心のショット、3番では奥の結構深いラフから20ヤードほどをチップインと、連続バーディーで乗った。8番でバンカー上のふちに止まって、体はバンカー内、クラブは長尺パターの根元付近を握って打つ状況でボギーにした。

「後半、ショットが安定してきた。風が吹いてきたので、影響を受けないように低めの球にした。ピンが奥の時は転がしていった」という、風の中での技が利いた。12番から3連続バーディー。17番ではピン右上3メートルを決めた。

 そして最終18番パー5。「アゲンストだったんで(ホールの真ん中にある)バンカーを狙ったら、左右どっちかに行くだろうと思ったらまっすぐ行って、しまったと思ったら超えていっちゃった。びっくり仰天」という飛びを見せた。そこまで米山より20ヤードぐらい先に飛んでいた同組のマークセン、柳沢はそれを見てバンカー越えを狙ったが、2人ともバンカーにつかまった。特にマークセンは砂に突き刺さった。「2人の時はアゲンストで、僕の時はフォローだったんじゃないかな」と笑う風のいたずら?で、2オンのバーディーフィニッシュに対して、ここをボギーにした優勝筆頭候補のマークセンに5打差をつけた。

 これで「シニアプロ日本一」に王手をかけた。「でも、あいつ(マークセン)は何をしでかすか分からない。(鈴木)亨も初優勝が懸かっているし。今日はどうせマークセンには飛距離で勝てないから力むのはやめてまっすぐ打つことを心掛けた。明日も無理せず、自分のペースで行きたい」。レギュラー時代には縁がなかった「日本タイトル」は目の前にある。

最終ラウンド

スイング改造とハリ治療を続け、日本タイトルを掴んだ米山「あっぱれです」

スイング改造とハリ治療を続け、日本タイトルを掴んだ米山「あっぱれです」

 

 57回目の歴史を刻むトロフィーを、米山剛(53)は感激しながら見つめた。「歴代の名手の方々の名前が刻んでありました。信じられない気持ちです。自分の名前が刻まれる。感無量です」。シニア3勝目、レギュラー時代も手にできなかった日本タイトルをつかんだ。

 終わってみれば「完勝」だった。日大の2年後輩の鈴木亨が2打差、シニア圧倒的な強さを誇るマークセンが5打差にいた。「2打差なんてあってないようなもの。マークセンは何をするか分からない。追いかけるような気持ち、攻めるをモットーに今日1日やったことがうまくいったと思う」と振り返る。

 1番パー5の第2打が左サイドバンカーの左にいったが、バンカー越えのロブショットが1メートルについてバーディー発進。2番では2メートルにつけて、追う選手たちに見せつける連続バーディーでスタートした。それでも、同組の鈴木が好調なショットで追いすがってきた。1組前ではマークセンが5番のOBで後退したが、代わってウィラチャンが快進撃で追いかけてきた。ただ、気持ちに余裕があったという。「攻めに徹することで、プレッシャーが逆に半減するんです。リラックスしてプレーできた気がする」といい「ギャラリーの方と話したりして、打つ時だけ真剣になる。それが僕にとってはプレッシャーをかけ過ぎずにできるんだと思います」とも。

 12番で通算20アンダーに乗せた直後、13番でティーショットを左に曲げた。運よくがけ下に落ちずにラフで止まり、「前が開いていたので」とグリーンに乗せられた。2打差の鈴木がラフからボギーにし、ピンチはパーで収めたのが利いた。14番で鈴木がまたボギーにした時点で4打差、楽になった。ウィラチャンが17アンダーにしたことを知っていた17番、6メートルを入れてガッツポーズが飛び出した。大会記録(2002年陳志明=カレドニアンGC)に並ぶ通算21アンダー。このコースでの開催では、2016年マークセンの20アンダーを更新した。「あっぱれだと思います」と自分をほめた。

 シニア入りする5年前から取り組んだスイング改造が、ここにきて結実してきた。元々「オーバースイングでカットに打って、行く先はボールに聞いてくれという感じだった」が、谷将貴プロコーチの下でスクエアなスイングプレーンをつくってきた。「狙ったところに打てる回数が増えてきた感じです。レギュラーの時の優勝争いでは不安で自滅していたけど、今は『あそこに打ってやろう』と前向きになれた」と、スイング、球筋の安定が気持ちの支えになっている。

 体調管理も、芹澤信雄に紹介された静岡・三島の治療院に毎週通い、ハリ治療を受けている。「どこか痛かったり、疲れていると感覚にずれが出る。イメージ通りに振れれば、イメージ通りの球を打てると思うんで、治療を欠かさない。それで大きなけがもなくやってこられたんだと思います」と、体のメンテナンスにも気を配ってきた。

 この優勝で、19年のレギュラーツアー、日本プロの出場権を得た。「そうですよね、ちょっとやってみたいですね」と目を輝かせた。会場の指宿GCも「優勝した(1999年カシオワールドオープン)コースですから」と、やる気は満々だ。

 賞金ランク2位(2235万円)に浮上した。優勝すれば賞金王確定の可能性があったマークセンを止めた。まだ4600万円余りの差はある。「賞金王? ムリ。マークセン(相手では)、ムリ」と笑ったが、賞金ランク上位には入りたい。4位以上で全米プロシニア、2位以上だと全米シニアオープンにも出場できる。「お金かかるんですけどね、海外メジャーに行くのは(笑)。でも、室田さんは海外に行って、日本で優勝している。今回の優勝も今年海外メジャーを経験したご褒美だと思う」という。自分に投資するのも悪くない。それが次につながっていくだろうから。

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