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2022 第22回スターツシニアゴルフトーナメント
【スターツシニア/大会前日】田村尚之は大会終了後に全米シニアへ “ホリエモン”がバッグを担ぐ

昨年のシニアツアー賞金ランキング4位までに今年の「全米プロシニア」と「全米シニアオープン」の出場権が与えられる。賞金ランキング4位で権利を持つ田村尚之は「やっぱりコロナもあるし、ウクライナとかいろんなことがあって」と出場を悩んでいた。
全米プロシニアは時期が早かったこともあって、早々に欠場を決断。全米シニアオープンも締め切りの3日前に、PGAやスポンサー、関係者に欠場の報告をした。1度は諦めた海外メジャーだったが、ホリエモンこと堀江貴文氏からのラインメッセージで心が変わる。
『人生一度きりじゃないですか。もったいないですよ。ワクチン3回打って行かないなんてあり得ないでしょう。僕がキャディしますから行ってくださいよ』
スポンサーや関係者は「しょうがないか」と田村の欠場に理解を示したが、堀江氏1人は違った。「最初の『もったいない』のところに『僕がキャディします』って、そういうところも彼はすごいですよね。確かにあとで一回行っとけば良かったと後悔するのもね」と、欠場の報告をした翌朝には関係各所に「すいません。やっぱり行くことになりました」と伝えていた。
前回、海外シニアメジャーに出場したのは、17年の「全米プロシニア」。そのときは妻と息子の有康(ゆうこう)さんも同行した。今回は妻と現在大学4年生でゴルフ部の息子に加え、ホリエモンとマネージャー、田村のスポンサー1人の大所帯で大きな一軒家を借りて共同生活する。
それも堀江氏の『どうせ田舎のレストランなんていいものがないし、僕が作りますから、ホテルじゃなくてヴィラ(一軒家)にしましょうよ』という提案からだった。堀江氏はキャディ業務に加え、“チーム田村”のコックも務める。ちなみに、田村の家族と堀江氏の面識はない。「就職先がほぼ決まっている」息子の有康さんにしてみたら、コース内でもコース外でも勉強になる一週間になるのは間違いない。
そもそも田村と堀江氏の付き合いが始まったのは、昨年10月の「日本プロゴルフシニア選手権大会 住友商事・サミットカップ」から。そのとき、堀江氏がキャディをしていたのは、日大ゴルフ部出身で経営者として芸能界にも広い顔を持つ米倉和良だった。最終日に田村と米倉が一緒に回ったことで、堀江氏と田村は意気投合。ゴルフ好きなビジネス界の異端児と、49歳でプロ転向したゴルフ界の異端児の付き合いが始まった。
田村は堀江氏との縁について「ゴルフのおかげですね。彼は僕がアマチュアのときから知っていて、49歳でプロになったというところで興味はあったのかもしれないです。こっちはテレビで観たりしているし、向こうも試合をテレビで観たりしているだろうから、あまり初めての感じはしなかったですね」と語る。
「全米シニアオープンに出るのは最初で最後でしょう」という田村から威勢のいい目標は聞こえてこない。「予選通過したいけど、難しいとは思っています。距離もレベルも違うし、日本とは芝も違う」と弱気なのだ。さらに「成績のことは今回考えず、今後の人生の糧になればいい。行っていれば、後から行こうとする人に話ができるかもしれない」と考えている。試合が終わった後は、「ニューヨークに2、3泊する予定」とコースから車で130キロほど移動して、家族で観光を楽しむつもりだ。
「最高峰の世界を死ぬ前に一回見て、死ぬときに行って良かったと思えればいい」と語る夢舞台。来週月曜日に渡米するが、今週行われる「スターツシニア」でのプレーをおろそかにするつもりはない。「スターツも出たかったし、スターツから(米国に)行くのがきついと思った」と、スターツに出ることも、全米シニアオープン欠場を考えた理由の1つ。
良いコンディションでプレーするために、今週は毎日、水戸から特急電車で約1時間かけて柏まで通い、有名チェーン店でマッサージを受けて背中と腰をケアしている。全米シニアオープンでは「マッサージがないから心配」と言いつつも、日米連戦の強行軍に挑む57歳の目は輝いていた。
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