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2020 第30回日本シニアオープンゴルフ選手権競技

〔日本シニアOP/FR〕唯一アンダーパーで寺西が完全優勝!念願のタイトルを手中に


 日本ゴルフ協会主催「第30回日本シニアオープンゴルフ選手権」の最終ラウンドは、寺西明(54)が初日からの首位を守り、通算6アンダーで嬉しい日本シニアオープン完全優勝。シニアツアー4勝目をマークした。首位5打差の2位に岡茂洋雄(51)、さらに1打差の3位には川岸良兼(53)。シニアツアー初優勝を目指した藤田寛之(51)は13位タイで初出場のシニアオープンを終えた。

 

 

 寺西が、地元兵庫開催の日本シニアオープンで、4日間首位の座を守り切り、完全優勝を達成した。最終ラウンドは4バーディ3ボギーの69ストローク、通算5アンダーは2位に5打差と圧巻の横綱ゴルフを披露。山のリンクスといわれる難コースの鳴尾ゴルフ倶楽部で、寺西は念願のビッグタイトルを手中に収めた。鳴尾での日本シニアオープン優勝を思い描くこと4年。夢を叶えるために、鳴尾で練習を重ね、誰よりも鳴尾での優勝にこだわって準備してきたことを証明した瞬間だった。

 

 

 最終ラウンドの朝。寺西は笑顔でコースに到着したが、身体と気持ちは疲労困憊していた。

 ムービングサタデーの第3ラウンドでは、イーグルからトリプルボギーまでスコアが乱調するなかで、必死で首位の座を守り抜いた。寺西は「鳴尾は、2位と20打差つけていたら優勝の可能性があるけど、10打差くらいだったら全く油断できない」と、コースの難しさを表現していた。月日をかけてラウンド経験を積み、頭の中で何万回もシュミレーションを繰り返した。身体も思うように動かなかったが、「とにかく負ける気なしでいくしかない」と、強く心に決めてスタートを切ったのだった。

 

 

 前日トリプルボギーを叩いた4番パー3は、ボールはグリーン手前のラフに落ちて乗らず寄らず、入らずのボギー。7番パー5では5メートルを沈めバーディーで取り返すが、続く8番で痛恨のボギーとスコアを落とした。そして鬼門となる9番パー4。ティーショットが左手前にそびえる木の枝に触れ、ボールは真下にある池の方へと流れた。斜面を転がったボールは、池の手前のレッドペナルティエリア内に残った。近づいてみると打てるライだった。フェアウェイセンターまで運び、残り114ヤードをグリーン外のピン手前10メートルにつけた。パターを手に取り、しっかりと打ったボールはカップに吸い込まれ、ロストボールになりかけた窮地を、パーセーブで乗り越えることができた。

 

 

 バックナインでは、連日スコアを崩す事なく戦っていたので、自分のペースを守ることだけを意識した。13、14番と連続バーディーで後続を引き離し、17番パー4では50センチにつけてもう一つスコアを伸ばした。最終18番ホールはパッティングが決めきれずにボギーとするも、鳴尾ゴルフ倶楽部の女神は、4日間難コースを耐え抜いた寺西に微笑んでくれていた。

 

 

 夢だったタイトルをついに手中にした寺西。優勝インタビューの冒頭で、感謝を伝えた。「会社関係、従業員、家族……と、これまで携わってきてくれた大勢のみなさん。鳴尾ゴルフ倶楽部さん、JGAさんといったすべての人との関わりに深く感謝しています。これまで支えていただいたという感謝の気持ちの中で、今日も楽しんでプレーが出来ました。そしてこのシニアオープンの為に、4年前のエリートグリップシニアの試合から一緒に戦ってくれたキャディの支えもありました」。

 完全優勝という圧倒的な強さは、誰よりも鳴尾へのこだわりが強かったからだろう。

 

 

 最後に「この上には、日本オープンや海外メジャーといった魅力的な試合があります。シニアの賞金王といったいろんなタイトルへの挑戦もあります。だけど、ゴルフだけが目標ということではなくて、会社経営上のビジネスでも、ゴルフとは違った目標がある。これからの人生でも、新しい挑戦を続けていきたい」と目を輝かせた。

 

 アマチュアとしてゴルフというスポーツに魅了され、49歳でプロテストに合格。会社の経営に携わりながら、プロゴルファーという仕事にも励み、気づけば5年という月日が流れていた。「夢は叶うんです」と発した言葉の裏側には、人知れず積み重ねてきた努力と、勝利への強い情熱があった。